食品ネット分析室 

食の安全の為、本当に健康に良くないもの?本当に危険なものを考えてみましょう。
添加物だけでなく、環境衛生や分析手法などの画像もアップしています。
 
カビと酸素
oxyeaterクリックして拡大してください。
昨日の写真でも見られるように、カビの発育には酸素が必要です。
しかし案外少ない酸素濃度でも発育が可能です。(時間はかかりますが)
完全にカビの発育を抑えるためには表に見られるように0.1%以下の酸素濃度に維持する必要があります。脱酸素剤と窒素置換でそれぞれ酸素濃度を0.1%以下にしてカビの発育をみたものですが、酸素透過度の低い包装材料で包装していても僅かずつ酸素が進入してきて窒素置換の方は包装材料内の酸素濃度が僅かずつ上がっています。そして0.25%の酸素濃度でカビPenicillium sp.の発育が観察されました。一方の脱酸素剤は進入してきた酸素を吸収してくれますのでカビが発育しない酸素濃度0.1%以下に保つことができます。
| trinity | 細菌一般 | 07:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
めんつゆにカビ
kabi
4倍濃縮のめんつゆを希釈して常温に放置していたら、めんつゆの表面にカビが生えてきました。Aspergillus sp.ですもう少し経つと胞子嚢の色で種まで同定できそうです。
カビは偏性好気性なので、空気のある表面にしか発育しません。めんつゆにはカビの発育を防止するためにアルコールが使用されていますが、濃縮タイプを希釈した為、アルコール濃度が減少してカビの発育を抑えきれなくなったものです。カビ自体は我が家の容器に付着していたのか、落下細菌なのか不明ですが。カビにとってめんつゆは良い培地になっているようです。
| trinity | 腐敗 | 09:28 | comments(0) | - | PAGE TOP
餌台に来たルリタテハ
ruritateha1ruritateha2
餌台にルリタテハが来ています。裏側から見ると木の表面のような保護色をしており、なんだか汚い感じですが、表側は右のようなきれいな模様をしています。いくら待っても羽を広げてくれないので右の写真はインターネットから拝借しました。プラムにもカナブンが来ています。
| trinity | 昆虫 | 08:35 | comments(0) | - | PAGE TOP
農学者とのお話(訂正版)
日曜日に作成しましたが、誤字脱字が多く、なんだこれは?といった文章になっていましたので修正しました。

昨日は神戸大学の教授と兵庫県の農業試験場の次長様とある交配試験についてお話をしてきました。交配試験の話よりも、今の農学が何を模索してゆくべきかといった話が非常に面白いものでした。
農作物はバイオマスです。現在の原油高騰の中で、いろいろな農産物がエネルギー資源に使われています。サトウキビからエタノールを作る、タピオカ澱粉からもエタノール、家庭から出てくる廃油から自動車を走らせる、などなど、農産物を食物にせずエネルギーにするのであれば、遺伝子組み換えを使ってエネルギー効率の良い品種を作ったらどうか、トウモロコシからコーン油を作ってエネルギーにするよりも、トウモロコシそのものを燃やした方がエンタルピー上効率がよい。菜種油は黄色い菜の花がきれいであるけれどもエネルギー効率が悪い。また品種によって毒物であるエルシン酸の含量が増えてしまう、またエルシン酸を含まない品種もすぐにエルシン酸を含む品種と交配してしまう。などなどの話がでて大変楽しい時間を過ごす事ができました。
学者さま達との交流も絶やさないようにしなければ、脳が刺激されませんね。
| trinity | 遺伝子工学 | 12:18 | comments(0) | - | PAGE TOP
食の安全について(4)
食品添加物の数
 指定添加物    (345品目)
 既存添加物    (489品目)
 天然香料     (約600起原物質)
 一般飲食物添加物 (約100品目)

添加物には合成品中心の指定添加物と天然抽出物由来の既存添加物とがあります。厚労省は最終的には、天然物由来の既存添加物をすべて指定添加物として安全性評価や規格基準をつくり、添加物公定書に収載してゆくことで添加物全体の安全性を確保してゆこうとしています。現在は添加物公定書の第八版が食品安全委員会に内容の確認を依頼されています。今回の改訂は天然物由来の保存料(特に消費者が敬遠するもの)を中心にその安全性データーを作成し追加しているところです。残念ながら天然物由来の既存添加物はリストがでただけで安全性は担保されていません。
こうした観点から指定添加物と、安全性の不明な既存添加物をとらえて考えた場合、保存料が一番安全性が担保されている添加物になる予定です。
| trinity | 食品添加物 | 16:03 | comments(0) | - | PAGE TOP
ファージが添加物に
phage
8月21日のasahi.comのニュースに下記の記事が掲載されていました。
ハム、ソーセージなどから人間に感染し、重い食中毒を起こすこともある細菌をウイルスで殺す――米のバイオ企業が開発したそんな手法を米食品医薬品局(FDA)が認可する見通しになった。AP通信が報じた。FDAがウイルスを「食品添加物」として認可するのは初めてという。
 ウイルスは人間に感染して病気を起こすものもあるが、細菌にしか感染しない種類もいる。これらは「バクテリオファージ」と呼ばれており、抗生物質に代わる殺菌手段に使えるかどうかが研究されてきた。
 米メリーランド州に本拠を置くイントラリティクス社は、重い食中毒を起こすリステリア菌にこのアイデアを応用。特にこの菌に汚染されやすい加工食肉にスプレーすると殺菌効果があるウイルス混合物の製品を開発し、食品添加物としてFDAに認可申請した。
 この申請を近く認める見通しのFDAは「バクテリオファージは人間の消化管からも見つかり、危険はない。この製品も人や植物に無害」としている。
 リステリア菌感染による食中毒は、免疫機能が弱った妊婦や新生児には特に危険で、AP通信によると、米国で年間約2500人が重症になり、うち500人が死亡している。日本の国立感染症研究所によると、国内での集団感染の報告例はまだない。
 イントラリティクス社は、大腸菌を殺すウイルス製品も開発中という。

バクテリオファージは宿主特異性が非常に強く、同じ種、属でも感染したり、感染しなかったりしますので、宿主特異性の弱いファージを見つけ出すのでしょう。皆さんご存じのように私たちの腸内には善玉菌、悪玉菌がすんでおりファージも存在します。こうしたファージを摂取することによる腸内細菌相への影響とか調べられているのでしょうか?
また日本でもO-157特効水なんて物が発売されていますが、環境殺菌に使うには、特殊な細菌しか除菌できませんので価値がありません、まさか未許可でカット野菜やカイワレの除菌に使用されたりしていないでしょうか?衛生法違反ですよ。でもバクテリオファージの姿を見るとあまり食べたいとはおもいませんね。
| trinity | 遺伝子工学 | 08:25 | comments(0) | - | PAGE TOP
食の安全について(3)
引き続き食と関わる化学物質について考えてみましょう。
農薬はやっとポシティブリストが導入されました。それまでのネガティブリストではDDTなどの使用してはいけない農薬と野菜ごとの推奨農薬の使用法が指導されていただけでした。農薬によって残留時間が異なりますので、指導にそって使用していれば出荷時に残留することは有りません。
しかしこうした指導では、昨日論議した牛肉の特定危険部位の除去と同じく、生産者にすべてゆだねられ、残留するののが必ず出てきます。特に農薬は劇毒物に該当する物が有りますので、ポシティブリストだけではなく、法律で使用方法を縛っていかなければ、輸入野菜は輸入時の水際検査が頻繁に行われるので、農薬の残留した野菜が検査で引っかかることがありますが、国産の野菜も定期的に検査しなければ、知らないうちに農薬を口にしているかもしれません。
| trinity | 食品一般 | 08:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
食の安全について(2)
さてそれでは牛肉のBSE問題はどうでしょうか、日本と米国のBSEの発症件数を比較すると、日本の件数が米国の数十倍になっています。すなわち危険部位を取り除く措置が不十分であった場合、日本の牛の方が数十倍危険なのです。
さらには分析法も若齢の牛では分析不可能です。いかに危険部位を取り除くことを徹底できるかがポイントになりますが、前回の米国産牛輸入解禁の時は、背骨が残っており、再度輸入禁止になりました。日本ではELISA法で全頭検査を実施しても若齢の牛は分析ではわかりませんので、やはり危険部位を完全に取ることが米国以上に必要になってきます。国内の状況はあまり報道されませんが大丈夫なのでしょうか?
| trinity | 食品添加物 | 08:26 | comments(0) | - | PAGE TOP
食の安全について(1)
一昨日の日経新聞の記事について考えてみました。
日経新聞より抜粋
新聞やテレビでは食の安全を巡る論議が沸騰している。農薬が危ない、添加物が多いと子どもに悪影響がある。米国産牛肉も遺伝子組み換え食品も拒否すべきだなど論議も様々。一方では、健康に良く、さらには、あたかも病気が治るような宣伝文句が氾濫するなかで健康食品やサプリメントが売れに売れている。ダイエット食品の使用で死者まででているにもかかわらず、いわゆる健康食品市場は拡大の一途を辿っている。(以上)

農薬・添加物・米国牛・遺伝子組み換え・健康食品が取り上げられています。いずれも化学物質(タンパク質含む)についての消費者の反応ですが、結局は自ら好んで接種するか、自らの好みに関係なく摂取するかによって我々消費者の嗜好が異なるように思います。

化学物質で消費者に好まれる健康食品に至っては、数百人もの健康被害者と死者まででています。最近はやりのコエンザイムQ10
摂取量の制限があったり、アガリスクが逆にガンを促進したり、GABAは生体外から摂取しても脳関門を通過できず脳内のストレス抑制に働くGABA受容体には届かないことなどが次々と明らかになっています。
でもビタミン剤を飲む感覚で医療保険もきかない高い価格で喜んで摂取する人が多い人気化学物質です。
厚生省の警告もでているのに・・・・
私は健康食品は否定派で、体の気になる部分は主治医に相談します。私の主治医は人の代謝をコントロールすることに対して慎重派です。効能効果がはっきりし、副作用情報もあり、保険がきく薬を飲んだ方が安心です。
| trinity | 食品添加物 | 08:25 | comments(0) | - | PAGE TOP
餌台に来たアオカナブン
beetle
ここ3週間ほど暖かいので餌台を作り昆虫の観察をしています。まず餌はパイナップルを半分にカットし置いてみましたが、乾燥するまで虫は来ませんでした。ところが白ワインをかけたとたんにカナブンが沢山来て蜜とワインの混じった餌を食べています。どなたかクワガタ、カブトムシも呼べる餌の処方をご存じありませんか?ちなみに蜂蜜を加えるとミツバチが多数集まって危険です。
| trinity | 昆虫 | 16:01 | comments(4) | - | PAGE TOP
食の安全
本日の日経新聞記事より抜粋

新聞やテレビでは食の安全を巡る論議が沸騰している。農薬が危ない、添加物が多いと子どもに悪影響がある。米国産牛肉も遺伝子組み換え食品も拒否すべきだなど論議も様々。一方では、健康に良く、さらには、あたかも病気が治るような宣伝文句が氾濫するなかで健康食品やサプリメントが売れに売れている。ダイエット食品の使用で死者まででているにもかかわらず、いわゆる健康食品市場は拡大の一途を辿っている。
| trinity | 食品一般 | 09:10 | comments(0) | - | PAGE TOP
焼きそばの腐敗
焼きそば(中華麺)は本来「かんすい」または「唐あく」でアルカリ性にして「あく」の味を楽しむ食であったと思います。
こうしたpHが10前後の本来の中華麺は腐敗しにくく、腐敗する場合にはアルカリ性の耐熱性細菌Bacillus alcalophilusによって腐敗します。
しかし食生活がかわり、万人の好む「あく」の弱くクチナシ色素で色を付けた中華麺は本来のアルカリ性の中華麺とは異なった腐り方をします。
noodle2
これは、Bacillus licheniformisによって腐敗した中華麺です。成分をみますと、「かんすい」とクチナシ色素が入っていますので、大衆の好みに合わせpHを中性に近づけアルカリで黄色く変色していた小麦粉の色をクチナシ色素で整えた為に腐敗した事例です。
| trinity | 腐敗 | 14:14 | comments(0) | - | PAGE TOP
木口(こぐち)の腐敗
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分析室T.T,さん提供
昨日の写真と同様蒲鉾の木口から腐敗しています。
今日の写真は2種類のCladosporium sp.による腐敗ですが昨日同様、分離される腐敗菌は易熱性(熱に弱い)のカビですので、加熱工程以降の二時汚染が原因です。蒸し蒲鉾の蒸し工程で水分を吸収した蒲鉾板が接触する部分にカビの汚染が有ることが推測されます。
| trinity | 腐敗 | 08:25 | comments(0) | - | PAGE TOP
めずらしい腐敗
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蒲鉾に茶色の斑点が沢山できました、腐敗部分を釣菌してシャーレに塗沫するとフサリウム(アカカビ)に混じって黒色酵母(Aureobasidium pullurance)が生えてきました、菌体の色調からフサリウムによる腐敗と判断しました。
本来はコッホの三原則にしたがって分離菌を接種し腐敗を再現し、再現した腐敗部分から同一菌株を分離する必要がありますが、私たちの分析の目的は食の安全を守るためであり、迅速な対応が必要とされます。学会発表される場合は上記の確認試験が必要ですが、クレーム対策は迅速性が最優先されます。
| trinity | 腐敗 | 17:42 | comments(0) | - | PAGE TOP
よさこい祭り2006
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左上のチームが今年大賞を受賞した十人十彩です。
| trinity | | 10:50 | comments(0) | - | PAGE TOP
よさこい祭り
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よさこい全国大会8月12日の高知で撮影してきました。スローシャッターで躍動感をだしてみました。
| trinity | | 09:22 | comments(1) | - | PAGE TOP
マイクロコッカス
皆様、お暑い中いかがお過ごしでしょうか。
私は、高知へ3泊4日で旅行に行ってきました、お目当ては仁淀川の清流で泳ぐこと、それから「よさこい祭りの全国大会」を見る為です。
よさこい祭りも毎年国際化しており、高知県外はもちろん外国のチームも登場しています。
帰りの高速のパーキングで買った竹輪が、車内の暑さで1日で腐ってしまいました。
micrococcus
黄色いネトが出ていますので、見ただけ同定すればMicrococcus sp.(ミクロコッカスorマイクロコッカス・好気性)の可能性が高いようです。嫌気状態でも発育すればStaphylococcus sp.の可能性もあります。識別には細菌の好気度判定法をご参考に。
顕微鏡で観察してブドウの房状に細胞が集まっていればStaphylococcus sp.の可能性が高くなります。

明日はよさこい全国大会の躍動感あふれる?写真を何枚かご紹介したいと思っています。
| trinity | 腐敗 | 11:33 | comments(0) | - | PAGE TOP
バイオフィルムの条件
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バイオフィルムはスライムによって覆われていますが、このスライム(上表ではグリコカリックス)が水溶性の場合はバイフィルムの形成は困難ではないかと考えています。
グルコースの多糖類を考えたときにα1-4結合では水溶性になってしまいますので歯垢の様な非水溶性の1-3結合が必要ではないでしょうか。
| trinity | 細菌一般 | 13:00 | comments(0) | - | PAGE TOP
細菌と周辺の大きさ
微生物は幅1ミクロン、長さ数ミクロンと非常に小さいので、タオルなどの生地と比較すると生地の目が巨大なトンネルでそこをとおる蟻ほどの差が生じます。
インターネットでおもしろい図が有りましたのでご紹介しましょう。磨きをかけたステンレスの表面と細菌の大きさの比較です。
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ピカピカに磨いたステンレスの表面も細菌から見るとでこぼこの状態で、くぼみに潜みバイオフィルムを作ってゆくことがわかります。
| trinity | 細菌一般 | 13:23 | comments(0) | - | PAGE TOP
嫌気培養法(簡易)
嫌気培養装置が無い実験室でも、タレを使用する工場では嫌気性菌が増加することがありますので定期的に嫌気性菌のチェックが必要です。タレに含まれる糖分が嫌気状態を作っているようです。
市販の嫌気培養用のパウチ下図を購入してシャーレの代わりにパウチに混釈培養します。このときパウチの中に気泡が入らないように注意し、上部をヒートシールします。
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改良ハンドフォード培地などのクロストリジア検出用の培地で培養すると危険な嫌気性細菌の有無を確認することができます。
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| trinity | 細菌一般 | 10:05 | comments(4) | - | PAGE TOP
細菌の好気度判定法
aerobeクリックすると拡大します。

細菌には大別すると好気性菌と通性嫌気性菌、偏性嫌気性菌がいますが判定の仕方として簡単なのが液体培地での発育状況での判定です。好気性菌は液の表面近くでのみ発育しペリクルと呼ばれる膜を表面に作ります。シュードモナスなどがこのタイプです。偏性嫌気性菌は発育しても液体培地の底の方だけです。全く発育しない物も多く、鉄クギを液体培地に入れてやると発育する物もいます。クロストリディアなどがこのタイプの細菌です。多くの細菌は通性嫌気性といって酸素の有無にかかわらず生えてきますので液体培地の全体に発育します。大腸菌群もこのタイプです。珍しいのは微好気性細菌です。液体培地の表面には発育しませんが、表面のやや下の空気が少し少ない環境で発育します。食中毒細菌のキャンピロバクターがこのタイプに分類されます。これらの性質は呼吸でエネルギーを得ているか、発酵でエネルギーを得ているかによる違いです。

追加 カビはご存じのように好気性ですので液体培地の表面にしか発育しません。液面に浮いた形で分生子まで作ります。液体培地を震蕩培養(しんとう)すると空気が混ざり合いカビは菌糸だけ発育します。

キャンピロバクターの測定には嫌気ジャーとキャンピパックと呼ばれる、ガス発生パックで培養が必要です。
| trinity | 細菌一般 | 12:01 | comments(0) | - | PAGE TOP
スライド培養法
slidecultureクリックすると拡大します。

カビの同定を行うときのスライド培養の方法です。簡易同定する時はセロハンテープで食品上のカビを移し取ってスライドグラスに貼り付けて顕微鏡観察しますが、これではフサリウム(赤カビ)の仮根や菌糸の分岐の有無などの観察ができません。
スライド培養はU字又はV字に曲げたガラス棒、スライドグラス、カバーグラスを滅菌して用意します。上図のように無菌シャーレの中でセットし、ポテトデキストロース培地を滅菌メスで四角にカットしスライドグラスに乗せ四方にカビを接種します。培養中の乾燥を防止するため滅菌水を少量シャーレの底に注ぎ培養します。
培養後は通常通り顕微鏡観察してやるとカビの菌糸から分生子まで観察することができます。
| trinity | 細菌一般 | 09:36 | comments(1) | - | PAGE TOP
嫌気性菌の培養
anaerobe写真はクロストリディアを軟寒天培地で嫌気培養した物です。

嫌気性菌の培養には嫌気チャンバーか嫌気ジャーが必要です。シャーレが10枚程度はいる嫌気ジャーがあれば何とかなります。滅多に嫌気性菌の測定をされない方は嫌気ジャーも必要がありませんので、クロストリディウム用の嫌気パウチ(使い捨て)を使ってください。
クロストリディア(Clostridium sp.)は比較的空気にさらされても発育ができます。液体培地にクギを入れて培養しても発育する菌もいます。鉄が液体培地にとけ込んでいる酸素を吸収して酸化第二鉄(ベンガラ)になることで液体培地が嫌気状態になります。C.perfringensあたりはクギ培養だけで生えてきます。
Bacteroides sp.やEubacterium sp.などの腸内細菌の嫌気性菌は空気に非常に弱く、分離や形態培養も窒素を噴出しながらやらなければ空気中では死滅してしまいますので、こうした偏性嫌気性菌を扱う場合には少し大きめの嫌気チャンバーが必要になります。
| trinity | 細菌一般 | 09:43 | comments(0) | - | PAGE TOP

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