食品ネット分析室 

食の安全の為、本当に健康に良くないもの?本当に危険なものを考えてみましょう。
添加物だけでなく、環境衛生や分析手法などの画像もアップしています。
 
ヤマイモの赤変
yamaimoクリックすると拡大します。

ヤマイモの切り口周辺が赤く変色しています。見たところFusarium(フサリウム・アカカビ)による腐敗のようです。ヤマイモの表面は多くの細菌やカビが泥とともに付着しています。それを包丁で切った際に切り口に細菌が移行します。その後切り口が乾燥して水分活性が低下すると細菌の増殖は鈍り、低水分活性で繁殖できるカビの世界になってきます。
フサリウムは培養してもなかなか赤く変色しませんが、シャーレの裏側から観察すると赤く変色しているのがわかります。
| trinity | 腐敗 | 02:59 | comments(0) | - | PAGE TOP
蒲鉾ほうかい
protease
写真は分析室のT.T.さん提供

プロテアーゼ(蛋白分解酵素)によって蒲鉾がとけています。
通常はプラテアーゼ活性の強いBacillus cereusによるものがほとんどですが、この事例では体熱性細菌が分離されず、デゾキシコレートに沢山の細菌が生えてきました。二次汚染細菌にもプロテアーゼ活性が強い細菌がいるようです。
| trinity | 腐敗 | 10:05 | comments(0) | - | PAGE TOP
めんつゆにカビ
kabi
4倍濃縮のめんつゆを希釈して常温に放置していたら、めんつゆの表面にカビが生えてきました。Aspergillus sp.ですもう少し経つと胞子嚢の色で種まで同定できそうです。
カビは偏性好気性なので、空気のある表面にしか発育しません。めんつゆにはカビの発育を防止するためにアルコールが使用されていますが、濃縮タイプを希釈した為、アルコール濃度が減少してカビの発育を抑えきれなくなったものです。カビ自体は我が家の容器に付着していたのか、落下細菌なのか不明ですが。カビにとってめんつゆは良い培地になっているようです。
| trinity | 腐敗 | 09:28 | comments(0) | - | PAGE TOP
焼きそばの腐敗
焼きそば(中華麺)は本来「かんすい」または「唐あく」でアルカリ性にして「あく」の味を楽しむ食であったと思います。
こうしたpHが10前後の本来の中華麺は腐敗しにくく、腐敗する場合にはアルカリ性の耐熱性細菌Bacillus alcalophilusによって腐敗します。
しかし食生活がかわり、万人の好む「あく」の弱くクチナシ色素で色を付けた中華麺は本来のアルカリ性の中華麺とは異なった腐り方をします。
noodle2
これは、Bacillus licheniformisによって腐敗した中華麺です。成分をみますと、「かんすい」とクチナシ色素が入っていますので、大衆の好みに合わせpHを中性に近づけアルカリで黄色く変色していた小麦粉の色をクチナシ色素で整えた為に腐敗した事例です。
| trinity | 腐敗 | 14:14 | comments(0) | - | PAGE TOP
木口(こぐち)の腐敗
fishcake2cladfishcake
分析室T.T,さん提供
昨日の写真と同様蒲鉾の木口から腐敗しています。
今日の写真は2種類のCladosporium sp.による腐敗ですが昨日同様、分離される腐敗菌は易熱性(熱に弱い)のカビですので、加熱工程以降の二時汚染が原因です。蒸し蒲鉾の蒸し工程で水分を吸収した蒲鉾板が接触する部分にカビの汚染が有ることが推測されます。
| trinity | 腐敗 | 08:25 | comments(0) | - | PAGE TOP
めずらしい腐敗
kamaboko1fusariumaureo
蒲鉾に茶色の斑点が沢山できました、腐敗部分を釣菌してシャーレに塗沫するとフサリウム(アカカビ)に混じって黒色酵母(Aureobasidium pullurance)が生えてきました、菌体の色調からフサリウムによる腐敗と判断しました。
本来はコッホの三原則にしたがって分離菌を接種し腐敗を再現し、再現した腐敗部分から同一菌株を分離する必要がありますが、私たちの分析の目的は食の安全を守るためであり、迅速な対応が必要とされます。学会発表される場合は上記の確認試験が必要ですが、クレーム対策は迅速性が最優先されます。
| trinity | 腐敗 | 17:42 | comments(0) | - | PAGE TOP
マイクロコッカス
皆様、お暑い中いかがお過ごしでしょうか。
私は、高知へ3泊4日で旅行に行ってきました、お目当ては仁淀川の清流で泳ぐこと、それから「よさこい祭りの全国大会」を見る為です。
よさこい祭りも毎年国際化しており、高知県外はもちろん外国のチームも登場しています。
帰りの高速のパーキングで買った竹輪が、車内の暑さで1日で腐ってしまいました。
micrococcus
黄色いネトが出ていますので、見ただけ同定すればMicrococcus sp.(ミクロコッカスorマイクロコッカス・好気性)の可能性が高いようです。嫌気状態でも発育すればStaphylococcus sp.の可能性もあります。識別には細菌の好気度判定法をご参考に。
顕微鏡で観察してブドウの房状に細胞が集まっていればStaphylococcus sp.の可能性が高くなります。

明日はよさこい全国大会の躍動感あふれる?写真を何枚かご紹介したいと思っています。
| trinity | 腐敗 | 11:33 | comments(0) | - | PAGE TOP
竹輪の発カビ
cladsporiumchikuwa
竹輪の発カビです。最近はチルド流通がしっかりしてきたせいか、昔のようなネトや軟化は減少傾向にあるように思います。このカビを見ただけ同定するとCladosporium cladsporoidesだと思います。セロハンテープ培養すればほぼ同定終了です。カビは細菌と異なり形態だけで同定ができてしまいます。逆に生化学反応などでは同定しにくいので、キノコと同じで外観で判断できるようになると非常に楽です。
| trinity | 腐敗 | 17:17 | comments(0) | - | PAGE TOP
アスペルギルス
aspergillus2
向かって左がAspergillus niger(黒カビ)右はAspergillus flavus同じアスペルギルスですがflavusはアフラトキシンを作りますflavusの作るアフラトキシンB1は発ガン性の強いカビ毒です。ピスタチオが良く輸入時のアフラトキシンの検出で陽性となることがあります。
| trinity | 腐敗 | 08:25 | comments(2) | - | PAGE TOP
タケノコの腐敗
streptomyces
自宅で食べ残しておいたタケノコに白いカビ状のものが生えてきました。
これはStreptomyces sp.による腐敗です。たけのこはほとんど土に埋まった状態で掘り起こされ、皮をむかれますがその時土から作業者の手に移ったStreptomyces(放線菌)が身の部分に移行します。
その後水煮にされますが。そこで同じ人が投入と引き上げを行うと、熱に弱いはずの放線菌が周辺の器具やカゴを通じて再汚染します。
同じ事が家庭の調理の際も発生し、土壌由来の放線菌が生き残り、時間をかけてコロニーを作ったものです。(いわゆる交差感染の繰り返しによる腐敗です。)
ところで土の臭いって放線菌の臭いだとご存じでした?
| trinity | 腐敗 | 13:37 | - | - | PAGE TOP
食品の保存と冷蔵庫
HITACHI FIESTA 3ドア255L冷凍冷蔵庫 シルクベージュ R-26VLV-C
HITACHI FIESTA 3ドア255L冷凍冷蔵庫 シルクベージュ R-26VLV-C

生鮮食品の家庭での保存はもっぱら冷蔵庫になります。
冷蔵庫の温度についてはナショナルさんのホムページに資料がありました。冷蔵庫は開け閉めをしなければ結構低温になるようです。
保存温度は10℃を境目に大きく異なります。多くの細菌の最低発育温度が10℃ですので10℃を下回っていれば賞味期限は通常クリアーできます。
しかし過信は禁物Yersinia enterocoliticaという食中毒菌は氷点前後でも発育します。Bergey's manualの8版には-2℃での発育も確認されています。
Listeria monocytogenesの最低発育温度は4℃です。ボツリヌス菌のE型も結構低温で発育し5℃程度まで発育します。冷蔵庫でも長期間食品を保存しますと低温細菌によって腐敗しますので、冷蔵庫に入っているから大丈夫は危険です。また野菜の保存についてもナショナルさんのHPに適当な保存方法が掲載されていますので大変参考になります。
| trinity | 腐敗 | 13:00 | comments(0) | - | PAGE TOP
ウィスキーが腐りました。
昨日購入したジャックダニエルがふと気がつくと濁っています。瓶の底には黒い酵母のコロニーが付着しています。
輸入者のサン○○ーさんの消費者センターに本日電話をしてロット番号を知らせました。さて大手のクレーム対応はどのようになるのでしょうか。
もちろん製造は米国の会社ですので米国の工場で黒色酵母の汚染があったことはたしかです。黒色酵母といえば、おそらくAureobasidium pullulansではないかと思います。この菌はアルコールが好きで栄養源にすることができます。
携帯の電話番号を消費者センターに連絡してありますので、どのような対応か期待しています。素早い対応か、ほっておかれるのか、連絡が来ましたら後日談をこのページに追加致します。

さすがサン○○ーさん、当日(2/15)にこられ、10日以内に原因を報告して頂けるようです。

| trinity | 腐敗 | 16:38 | comments(0) | - | PAGE TOP
溶けた蒲鉾(2)
deteriorateクリックで拡大
最近写真のない日々が続きましたので、秘蔵の写真を一枚出展です。
蒲鉾は白い部分と赤い部分を別々に製造し、成形の時に白い部分に赤い部分がのるように作られます。その後蒲鉾の種類にもよって違いますが、坐り(すわり)という工程で弾力を出させます。坐り工程では蒲鉾のタンパク質であるアクチンとミオシンがネットワーク構造を結成しアクチン・ミオシンの滑り構造ができあがります。蒲鉾を押すとアクチンとミオシンがバネの様に滑り、押すのをやめるとまた元に戻るのです。
秘蔵の写真は、なんと赤身だけBacillus cereus(バシラス・セレウス)に汚染され、指で触ってみると、赤い部分が全てとれてしまいました。
| trinity | 腐敗 | 12:34 | comments(0) | - | PAGE TOP
中華麺の複合腐敗
noodleクリックで拡大

中華麺は中力粉にかんすい(または唐あく)を添加しpHを10付近のアルカリ性にした特殊な食品です。中華麺の黄色は色素ではなく小麦粉がアルカリ性になり変色したものです。右上のオレンジの部分は好アルカリ性耐熱性菌Bacillus alcalophilusが増殖した物です。麺の大手のS社ではB.pasteuriiが原因菌と発表しておられましたが、B.pasteuriiは繁殖のためにアンモニアを要求する性質があり、アンモニアを含まない中華麺で繁殖できるのはB.alcalopjilusです。B.alcalophilusが増殖してくるとpHが低下し始め、アルカリ性では繁殖できなかった耐熱性の芽胞菌が増殖できるようになってきます。するとB.careusなどが繁殖し始め軟化を併発してきます。
B.alcalophilisの繁殖により麺の環境がかわってしまった事を意味しています。
| trinity | 腐敗 | 14:39 | comments(3) | - | PAGE TOP
おにぎりと食中毒
cereusクリックで拡大

グラフは夏場のコンビニのおにぎりを想定して食中毒細菌のセレウス菌(Bacillus cereus)をおにぎり1グラムあたりに数十個付着させて30℃に保管して3時間ごとにセレウス菌の菌数を見た物です。一方のおにぎりには保存料(しらこ)製剤を添加してあります。
そうすると保存料無添加のおにぎりは9時間で食中毒危険領域に達してしまいますが、しらこ(プロタミンとも呼ぶ)を添加したものは通常のおにぎりの消費時間内では食中毒になりません。コンビニでは、流通時間を短縮することで保存料無添加を実行していますが、購入後しばらくたって食べるコンビニおにぎりは非常に危険といえるのではないでしょうか。
しらこはその80%がアルギニン(アミノ酸)でできており、アルギニンは必須アミノ酸ではありませんが、加齢とともに体内で生産できる量が不足して、体力が無くなっていく原因となるアミノ酸です。
しらこが体内に入りますと十二指腸で分解され、アルギニン、或いはアルギニンが2〜3個つながった形で吸収されてアミノ酸として働きます。特に最近は1個のアミノ酸よりも2〜3個つながったアミノ酸の方が吸収が良いとも言われています。このように健康食品的な要素を持った保存料まで禁止して、より添加量の多い日持ち向上剤を使用したり、違法な抗生物質を使用したりするのは良くない傾向だなぁと感じています。
| trinity | 腐敗 | 10:06 | comments(0) | - | PAGE TOP
賞味期限の設定方法

食品の賞味期限を設定する場合、特殊なレトルトや乾燥品などを除くと食品の細菌による汚染は正規分布しています。(上図参照)
細菌検査を実施して賞味期限を設定する場合は統計的に最低5検体の細菌検査を実施してゆき正規分布の移り変わりを測定します。正規分布の右端が一番汚染された製品=クレーム商品になりやすい商品を表し、数多く作られる製品の全体像を探ることができます。
外観で賞味期限を設定する場合も、最低5検体なるべく多くの製品の外観を見ることで、より正確な正規分布図を作成することができます。
尚賞味期間という言葉は、賞味期限に統一されました。
| trinity | 腐敗 | 09:41 | comments(0) | - | PAGE TOP
あんパンのカビ
anpanクリックで拡大
あんパンにカビが生えてしまいました。
明るい青で周辺が白い物がPenicillium sp.で暗い緑色がCladosporium sp.です。Cladosporium sp.は何故か昼間しか胞子が飛ばない性質を持っています。対策にはまず落下細菌の測定とふき取り検査が必用です。カビは60%以上のアルコール濃度が殺菌のためには必用ですので、作業台や機械類は高濃度アルコール製剤で殺菌し、壁あたりの付着カビ数が多い場合は防カビペイントをカビを殺菌した後に塗ります。壁の殺カビは発泡性の塩素でおこないます。うまく殺カビができていれば5年間程度カビを防止できます。
できれば作業場所を陽圧すればベストです。
| trinity | 腐敗 | 09:29 | comments(0) | - | PAGE TOP
油揚げの腐敗
冷蔵庫の中で油揚げが腐敗していました。

手前の茶色い腐敗は耐熱性細菌のようです。奥の黒い腐敗は黒色酵母Aureobasidum pulluranceのようにも見えます。
油揚げを揚げるオイルバスの温度は160〜180℃になっていますのでここで全ての細菌が死滅してしまいます。(時間にもよりますが)その後の油切りと冷却・包装の間に付着した二次汚染が原因です。製品がまだ暑いときに付着した場合は耐熱性芽胞菌だけが残ります。冷却してから付着した場合は比較的水分活性の低い条件で繁殖する真菌類による腐敗が優勢になります。
油揚げの表面は油で水分活性が下がっていますので、酵母が発育しやすくなっています。
| trinity | 腐敗 | 09:31 | comments(0) | - | PAGE TOP
低温保存でのネトとその対策
低温ネト
時々食品をしっかりと低温保管しているのに粘性物質(レバン)がでて糸を引くことがあります。これはPseudomonasu sp.(シュードモナス)による砂糖からのLevan(グルコースに果糖が沢山数珠繋ぎになった多糖類)を作っているのです。
Pseudomonasu sp.は低温でも発育する低温細菌です。最低発育温度は4℃です。ネトを出す属はP.fluorescensP.chlororaphisP.aureofaciens等があります。これらの細菌は蛍光色〜緑色の色素を出しますので、ネトが蛍光色になっていることがあります。
Pseudomonas sp.は易熱性(熱に弱い細菌)ですので加工食品では加熱後の二次汚染で発生します。アルコール+乳酸+乳酸Naといった処方のアルコール製剤で除菌してやれば低温腐敗が止まります。加熱工程後の一番滞留時間が長い冷却工程から除菌作業を開始しましょう。
| trinity | 腐敗 | 10:09 | comments(0) | trackbacks(0) | PAGE TOP
ウィンナーの端っこの腐敗

何の写真かわかりますか?ウィンナーの端っこの結び目部分を接写拡大したものです。ウィンナーは長くつながった部分をドラムカッターという機械でで一本一本に切断して行くのですが、ドラムカッターの刃が汚染されてしまうとウィンナーの端っこにカビがでることがあります。

ウィンナーの加工工程がみられないかネット上で探してみましたら高崎ウインナーさんのHPの機械設備にドラムカッターの写真が掲載されていました。内部はよく見えませんがカッターの刃が沢山ついており、連なったウィンナーが結び目を切られながら傾いたドラムを転がって出てくる仕組みになっています。
カビを殺菌するには60%以上のアルコールが必要です。食品の水分や加工工程中でのアルコールの蒸発を考えたカビ用のアルコール製剤が有りますのでそうした物で除菌する必要があります。
| trinity | 腐敗 | 11:11 | comments(0) | trackbacks(0) | PAGE TOP
原因不明・サキイカの褐変
sakiikas画像クリックで大画面へ
 http://www.nrifs.affrc.go.jp/news/news34/7_1.htmの画像をお借りしました。
サキイカの褐変は業界でも大きな問題となっており、未だ解決していない現象です。一時は保存中に蓄積するリボースとアミノ酸のメイラード反応かとも言われましたが、酸素が存在すると反応が進行するはずのメイラード反応が脱酸素剤で脱酸素した場合に褐変が促進されることから、この説も?の状況です。私も褐色物質を沢山作る酵母をイカクンの褐変部分から分離した事がありましたがサキイカでは再現性がみられませんでした。
どなたか珍味業界の大問題を解決できる名案があれば教えてください。
ちなみにサキイカには脱酸素剤は使用せずアルコール揮散剤が使用されています。
| trinity | 腐敗 | 10:26 | comments(0) | trackbacks(0) | PAGE TOP
腐ったタマネギ
onions画像クリックで大画面へ
タマネギのスライスを作ろうと半分に切ってみると内部が腐っていました。
外から見てもまったくわからなかったのに・・・・悲しい
これはErwinia rhapontici(エルウィニア ラポンティシ)の汚染です。タマネギ腐敗病の原因菌の一つです。
Erwinia属には野菜や花などの病原菌が多くなかでもErwinia carotovora(エルウィニア キャロトボラ)ラテン語でニンジンをむさぼり食うという意味はニンジン腐敗の原因菌として有名です。
| trinity | 腐敗 | 05:54 | comments(0) | trackbacks(2) | PAGE TOP
赤ウィンナーの褐変の原因
kappens画像クリックで大画面へ
加熱前の赤ウィンナーを送って頂いた物を細菌検査するとやはり犯人がいました。褐変菌です。同定をするとEnterobacter cloacaeでした。
この細菌は文献によりますと、メイラード反応を促進しメラノイジンを作る酵素を持っています。まれに褐変の前駆物質2-3-ジケトグルコン酸を生成しこれが加熱時の熱によりメラノイジンに急速に変化することが知られています。当然褐変の原因菌は加熱で死んでしまいますので分離できません。
依頼主に伺ったところ、作りすぎた赤ウィンナーを加熱せず冷蔵庫に入れ翌日加熱した結果褐変したようです。
褐変菌としてはこの菌のほかにSerratia marcescensも原因菌となります。
分離に使った培地は文献に載っていたPGG培地を使用しました。
| trinity | 腐敗 | 09:34 | comments(0) | trackbacks(196) | PAGE TOP
赤ウィンナーの褐変
browning画像クリックで拡大します。
赤ウィンナーが褐色に変化したサンプルが届きました。
細菌検査を行ってもなにも検出されません。
さて原因は?

みたところメイラード反応による褐変にみえますが、原因が不明です。
そこで追加サンプルとして加熱前の赤ウィンナーをクール宅急便で送って頂きました。
| trinity | 腐敗 | 08:29 | comments(0) | trackbacks(2) | PAGE TOP
長餅の黒カビ
houshinou画像クリックで拡大します。
最も簡単なカビの顕微鏡観察手法はセロハンテープ法(?)です。
カビをセロハンテープでくっつけてスライドグラスに貼り付け観察したのが上の写真です。
Aspergillus sp.(アスペルギルス)の胞子嚢胞子です。
| trinity | 腐敗 | 10:10 | comments(0) | trackbacks(7) | PAGE TOP
カビの生えた長餅
suveniors
おみやげにいただいた長餅を引き出しの中においていたらカビが沢山はえてしまいました。
青いところはPenicillium sp.(ペニシリウム・青カビ)黒い斑点はAspergillus sp.(アスペルギルス)の胞子嚢胞子、黄色い部分は別種のAspergillus sp.です。
次回はこれを顕微鏡で観察してみたいと思います。
また、どのようにこうしたカビクレームを防止できるか考えてみましょう。
| trinity | 腐敗 | 12:21 | comments(0) | trackbacks(0) | PAGE TOP
腐敗クレームの簡易トラブルシューティング
腐敗クレームが報告されたときの簡易トラブルシューティングをご紹介します。
まず食品の腐敗した部分を2分割にし。一方を80℃で20分加熱し、もう一方はそのまま、標準寒天培地、デソキシコレート培地、ポテトデキストロース寒天(100ppmクロラムフェニコール添加)、BCP培地に塗りつけます。
加熱したサンプルから標準寒天培地に細菌の発育がみられるようでしたら、加熱前の加工工程をビグアナイド系の殺菌剤で除菌します。
加熱サンプルから細菌がでなかった場合は二次汚染です。
デソキシコレート培地に細菌が確認されたら要注意です。加熱後の工程を殺菌する必要があります。加熱後の製造ラインで商品が一番長く滞留する工程を真っ先に除菌します。製造中に除菌作業をする場合は有機酸併用型のアルコール製剤を噴霧または、タオルに浸しふき掃除をします。BCPの培地で発育した細菌のコロニー周辺が黄色の場合は腐敗臭はあまりでませんが、紫が濃くなっている場合は、腐敗クレーム商品から腐敗臭が発生します。
ポテトデキストロース培地にだけカビや酵母が発育する場合には、高濃度のアルコール製剤で真菌用の製品が有りますので、加熱後の加工工程を同様に除菌してやります。
こうした培地は少し作りだめしておき冷蔵庫に保管しておくと良いでしょう。
| trinity | 腐敗 | 14:54 | comments(0) | trackbacks(10) | PAGE TOP
蒸し中華麺の赤変
蒸し中華麺に橙色の斑点が沢山できたサンプルが届きました。
通常の培地に橙色の部分から細菌を取り出して培養しても何も生えてきません。そこで顕微鏡で橙色の部分を観察してみると芽胞菌が沢山いることがわかりました。
そうです中華麺は「かんすい」でpHを10前後まで上げてある食品です。そこでpH9の培地を作って培養してみると、橙色のコロニーが沢山出てきました。同定してみるとBacillus alcalophilusです。
各種の殺菌剤で殺菌効果を測定しましたが、ビグアナイド系の殺菌剤のみが殺菌効果を示しました。これはB. alcalophilusが耐熱性芽胞を作る細菌だからでしょう。
蒸し中華麺を作っている工場でふき取り検査を実施したところ、加熱後の冷却水の中に沢山のB.alcalophilusが検出されましたので冷却槽をビグアナイド系の殺菌剤で殺菌しました。
ここの中華麺は冷却された後包装され二次加熱を行っていますが、耐熱性の芽胞を作る細菌であったため生き残った物と思われます。

ちなみにB.alcalophilusはラテン語でアルカリが好きな桿菌という意味です。ふき取り検査にはもちろんpH9程度の培地を使う必要があります。
麺業界の皆様、たまには、アルカリ性の培地で工場チェックをされてみてはいかがでしょうか。
| trinity | 腐敗 | 16:58 | comments(0) | trackbacks(0) | PAGE TOP
真空パックは長持ちする?
テレビショッピングで家庭用真空パックのCMをやっていました。
テレビCMでは、野菜から、生肉までシンクウパックにするだけで保存期間が3倍から5倍になると言うことですので試してみました。
プロセスチーズ:通常の包装ではカビが生えましたが、真空パックでは赤い酵母が生えてきました。同定してみるとカビはPenicillium sp.(ペニシリウム)酵母はRhodotolura rubra(ロドトルーラ ルブラ)でした。いずれも熱に弱い細菌でおそらく私が包装するときに汚染させたのだとおもいます。
生肉:冷蔵庫においていたのですが、通常の包装ではPseudomonau sp.(シュードモナス)が一番増えました。真空パックではLactobacillus sp.(ラクトバチラス・乳酸桿菌)が一番増えました。
いつ腐敗したかを判別するには見た目が一番、次に臭いといったところでしょうが、真空パックは保存性があがると言うよりも、腐り方が変わるといったところが結論でしょうか?
ふつうの袋に入れていると好気性菌(空気がないと増えない)が真空パックに入れると通性嫌気性菌(空気があってもなくても増える)が増えたようです。
野菜などでは、まだ冷蔵庫にいれても野菜が生きていますので、エチレンガスが発生して真空パックの方が調子が悪いといったこともありそうです。
真空パックにしたから大丈夫はあまり過信しないほうがよさそうでした。
| trinity | 腐敗 | 13:04 | comments(0) | trackbacks(8) | PAGE TOP
ハム大爆発
ham2s
赤文字をクリックして大画面へ真空パックのハムが爆発しそうです。仕業はヘテロ発酵型のLactobacillus(乳酸菌桿菌)が原因でした。ヘテロ発酵型の乳酸菌は糖を分解して乳酸だけではなく、ほかの有機酸や炭酸ガスも発生させます。真空パックのスライスハムがガス膨張したのは炭酸ガスがたまったためでした。Lactobacillusは熱には弱い細菌(易熱性菌)ですので加熱後に二次汚染した物です。
スライス前に、アルコール製剤(有機酸併用型)で除菌してやる必要があります。75%の消毒用アルコールでは完全な除菌ができません。
| trinity | 腐敗 | 15:20 | comments(0) | trackbacks(4) | PAGE TOP
食品のネバネバ
hamslimes
赤文字をクリックして大画面へ
     写真は画像処理を施しておりますので実物とは異なります。
食品のネバネバでまず思い出すのが納豆これはBacullus subtilis natto(納豆菌)の作るポリグルタミン酸だったかと思いますが、スライスハムや蒲鉾でもネバネバ(業界用語ではネトという)が発生することがあります。
これは食品の中に含まれるお砂糖を原料に、ハムの場合Leuconostoc mesenteroidesもしくは Lueconostoc dextranicum(ロイコノストック)というバイ菌がデキストランを作っているのです。蒲鉾の場合もお砂糖を原料にBacillus subtilisもしくはBacillus licheniformis(バシラスorバチルス)というバイ菌がレバンを作っているのです。
お砂糖はブドウ糖(G)と果糖(F)が連なったF-Gといった構造をしていますが
デキストランの場合はF-G-G-G-G-G-Gといった感じでブドウ糖がつながって水飴状になったものレバンの場合はF-F-F-F-F-F-F-Gといった感じで果糖が連なったものです。
ロイコノストックは乳酸菌の一種で芽胞は作りませんので製造時に加熱した後の二次汚染が原因です。バチルスは芽胞を作るのでどこからネトが出ているかを観察します。表面だけであれば二次汚染、内部にもでていれば加熱前の製造工程で混入し耐熱性芽胞が加熱でも死なずに生き残ったことがわかります。
| trinity | 腐敗 | 11:50 | comments(0) | trackbacks(3) | PAGE TOP
溶けた蒲鉾
decays
赤文字をクリックすると大きい画像にジャンプ

今日は溶けた蒲鉾のお話です。
写真の蒲鉾(画像処理させて頂きました)は矢印の部分が溶けてしまっています。溶けた部分からはBacillus cereus(セレウス菌)が沢山分離されました。セレウス菌は耐熱性の芽胞を作る食中毒細菌ですので注意が必要です。蒸し蒲鉾を作る時に耐熱性芽胞(胞子)が紛れ込んで生き残り蒲鉾の中で繁殖したものだと思います。大変強いタンパク分解酵素を持っていますので蒲鉾のタンパク質を溶かしてしまったのでしょう。最低発育温度は10℃ですので、製造時の冷却に時間がかかったのか、流通・販売・家庭での保存が冷蔵保存状態になっていなかったのだと思います。セレウス菌の芽胞は色々な殺菌剤に耐性ですのでビグアナイド系の殺菌剤で工場を殺菌すれば、少々手荒な保存をされても大丈夫です。
| trinity | 腐敗 | 10:16 | comments(0) | trackbacks(0) | PAGE TOP

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