食品ネット分析室 

食の安全の為、本当に健康に良くないもの?本当に危険なものを考えてみましょう。
添加物だけでなく、環境衛生や分析手法などの画像もアップしています。
 
好乾性カビ(2)
eurotium
Eurotium herbariom(カワキコウジカビ)の写真です。
ユーロチウム属も代表的な好乾性のカビで、黄色のコロニーを作る種が多く見られます。MY20培地で25℃14日間培養した物です。名古屋市衛生研究所のHPにもクッキーを汚染した好乾性カビの写真やカステラでのWallemia sebiの汚染の写真が見られます。また代表的な食品の水分活性の表もありますので、大変参考になります。
またもう一種の好乾性のカビAspergillus restrictusの顕微鏡写真なども観察できます。
| trinity | 細菌一般 | 08:39 | comments(0) | - | PAGE TOP
好乾性カビ(1)
wallemia
水分活性0.75でも発育するWallemia sebiです。非常に特徴のあるコロニーを作りますので、食品の水分活性とコロニーだけで同定できます。MY40培地で25℃7日間培養。
好乾性のカビの分離には培地中に砂糖を20%、40%含む低水分活性の培地が必要です。
| trinity | 細菌一般 | 08:39 | comments(0) | - | PAGE TOP
カビの最低発育水分活性
minimumawクリックすると拡大します。
今日はカビの最低発育水分活性の表を掲載しています。
6月21日のブログで食品から検出されるカビを掲載しましたがその中の好乾燥性のカビがWallemia sebiやEurotium sp.が該当しますこれらのカビは大変特徴的なコロニーを形成しますのでご紹介してゆきたいと思います。
| trinity | 細菌一般 | 08:39 | comments(0) | - | PAGE TOP
アウレオバシディウム
aureobasidium
6月21日のブログの順に進めてゆくとAsperugillus sp.の順番になりますが、アスペルギルスは6月14,16〜18日あたりでかなり取り上げましたのでご参考にしてください。
写真の白いコロニーはAureobasidium btylicum、黒い方がAureobasidium pulluranceです。酵母状のしわの入ったコロニーを作ります。黒色酵母と呼ばれています。
| trinity | 細菌一般 | 08:33 | - | - | PAGE TOP
サボテンの花
cuctus
サボテンの花は夜間に咲く物が多いようですが、カビも昼間に胞子をとばすクラッドスポリウムや夜間しか胞子をとばさないスポロボロミセスなどがあり、生物時計がカビのような進化の下位にいる生物にもすでに備わっていることがわかります。
ケカビ類が終了しススカビに入っていますが、ケカビ類は有性生殖をする接合菌類です。ススカビ以降にご紹介するカビは有性生殖が確認されていない不完全菌類という分類になります。
| trinity | - | 08:41 | comments(0) | - | PAGE TOP
ススカビ
susukabi
ススカビ(Alternaria sp.)です。大変特徴的な分生子を作りますので顕微鏡観察をすればすぐに見分けがつきます。

先週は週末に東京に出張。11年前にイギリスの棚にしまい込んである殺菌剤を掘り出すために、英国系の会社の日本支社を訪問してきました。

食品は味・香り、外観、衛生のどれがかけても食品にはなりません。
匠の職人さんが食品原料にこだわるように、衛生の匠は洗浄除菌剤にこだわってほしいものです。

洗浄殺菌剤は、食品工場の衛生環境維持の為に必要なツールですが、最近は価格の安い粗悪品に流される傾向が出てきています。洗剤メーカーさんが四級アンモニウム塩を少し添加した両性系の洗浄剤や洗浄力の強いアニオン系の洗剤に殺菌力のほとんど無いPCMXやイルガザンなどの防腐剤を加えたものなどの安価品が販売されています。こうした薬剤では耐性菌がどんどん食品工場を蝕んで行くことは明らかなのに、対象が目に見えない細菌ですので。結果がすぐには目に見えて現れてくれません。耐性菌だらけになった食品工場の衛生維持を初めからやり直すのがどれだけ至難な作業なのかを知らずに安価な洗浄剤に流されてゆく食品業界に不安を感じています。
| trinity | 細菌一般 | 11:13 | comments(0) | - | PAGE TOP
クモノスカビ
kumonosukabi
ケカビ類の最後はクモノスカビ(Rhizopus sp.リゾープス)です。
ケカビ類の中では最も分生子を作りやすいように思います。菌糸の中に肉眼でも黒い分生子が見えます。また顕微鏡では見えにくいのですがリゾイドと呼ばれる仮根を作るところからリゾープスと呼ばれています。
ケカビ類が発育する最低水分活性は8.4程度です。あまり乾燥したところには生えてきません。
| trinity | 細菌一般 | 10:51 | comments(0) | - | PAGE TOP
ユミケカビ
yumikekabi
ケカビ類はケカビ、ユミケカビ、クモノスカビの三種が一般的な食品工場で分離されます。外観での分類はかなり困難です。分生子の形もよく似ています。ユミケカビは菌糸が弓状にカーブしていることから名前が付けられています。Absidia sp.(アブシディアが属名)となります。
| trinity | 細菌一般 | 10:07 | - | - | PAGE TOP
ケカビ
kekabi
ケカビ類の最初はMucor sp.(ムコール、ケカビ)です。
食品工場のふき取り検査をすると沢山出てきます。
昨日の表では肉製品、野菜果実といったものから検出例が報告されています。ケカビ類はシャーレいっぱいにコロニーを広げてしまいます。
| trinity | 細菌一般 | 08:41 | comments(0) | - | PAGE TOP
食品で検出されるカビ
fungiinfood
食品から分離されるカビリストです。それぞれ特徴的な分生子の形成とコロニーが見られますのでできる範囲でご紹介してゆきたいと思います。
| trinity | 衛生管理 | 08:42 | comments(0) | - | PAGE TOP
ダビンチコード
ダビンチコードを見てきました。
ダビンチの描いた最後の晩餐はNHKによってCG再生されています。赤字部分をクリックしてNHKのサイトに行ってページの中ほどにあるテーブル上と人物をクリックしてみましょう。テーブル上の人物はイエスと12人、最後の晩餐ですから12使徒が描かれなければなりません。ダビンチコードが言うようにイエスの横がマグダラのマリアであった場合、ユダがすでに出て行った後でなければなりませんが、ユダは向かって左から4番目に描かれています。残念ながらイエスの横はヨハネです。
最後の晩餐はヨハネの福音書に則って描かれており、ヨハネの福音書の13章21節で イエスはこれらのことを話されたとき、霊の激動を感じ、あかししていわれた。「まことに、まことに、あなた方に告げます。あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ります」このときを描写したのがダビンチの最後の晩餐といわれています。23節では弟子のひとりで、イエスが愛しておられた者が、イエスの右側の席に着いていた。24節でそこでシモン・ペテロが彼に合図して言った。まさにユダを乗り越えるようにペテロがヨハネに話しかけているところが描かれています。
| trinity | - | 08:41 | comments(1) | - | PAGE TOP
耐熱性芽胞はなぜ熱に強いか
slicedspore
写真は耐熱性芽胞(胞子)をスライスして電子顕微鏡で観察した物です。一般的な細菌の栄養細胞(胞子ではない)の水分は95%程度あります。ところが耐熱性芽胞の水分は5〜10%しかなくそのほとんどが結合水として存在します。すなわち細胞の中で自由に動き回っている水分がほとんど無いのです。これはまさにビスケット状態です。
水は100℃で沸騰しますが、ビスケットは沸騰しません。この原理で栄養細胞は沸騰させれば破裂して死んでしまいますが、ビスケット状のの芽胞は沸騰しません。ビスケットを焦がすのには180℃で20分程度必要です。そこで耐熱性芽胞を殺菌するには乾燥状態では180℃20分程度必要です。
芽胞を水につけて殺菌する場合には、オートクレーブの条件125℃,15分程度が必要になります。
これが耐熱性芽胞が熱に強い秘密なのです。
| trinity | 細菌一般 | 08:32 | comments(2) | - | PAGE TOP
バーシカラー
versicolormacro
青いアスペルギルスの分生子です。フラバスよりやや小振りの分生子を作ります。Aspergillus versicolorの特徴はコロニーの周辺にピンク色の色素を作ります。昨日の写真をご覧ください。

明日は耐熱性芽胞がなぜ熱に強いかを海外研修生に教えたパワーポイントの写真を見ながら説明したいと思います。
| trinity | 細菌一般 | 09:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
青いアスペルギルス
versicolor
見た目はペニシリゥムかなと思うような青カビですが、実はAspegillusです。コロニーの色と顕微鏡観察を平行してせめて種名で管理したいですね。
明日はこの青いアスペルギウスの分生子を顕微鏡で見てみましょう。
| trinity | 細菌一般 | 08:48 | comments(0) | - | PAGE TOP
フラバス
flavas
Aspergillus flavusの胞子嚢胞子の写真です。
ここまで発育をするとアフラトキシンを作っているに違いありません。
息をひそめて仕事しなければ、まぁ食べなければ大丈夫か。
一昨日の写真の向かって右側のカビです。
| trinity | 細菌一般 | 09:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
会議中
onthemeetingクリックすると小さくなりますが動きます。

本日は終日経営会議中です。
| trinity | - | 06:33 | comments(0) | - | PAGE TOP
アスペルギルス
aspergillus2
向かって左がAspergillus niger(黒カビ)右はAspergillus flavus同じアスペルギルスですがflavusはアフラトキシンを作りますflavusの作るアフラトキシンB1は発ガン性の強いカビ毒です。ピスタチオが良く輸入時のアフラトキシンの検出で陽性となることがあります。
| trinity | 腐敗 | 08:25 | comments(2) | - | PAGE TOP
残留農薬ポシティブリスト(英文)
最近残留農薬のポシティブリストを検索される方がよく私のブログにもこられているようですので英文版のリンクを掲載します。

農薬のポシティブリスト(英文)をお探しの方はこちらのHPへ58ページ以降に食品別残留農薬規制がMHLW Notification No. 499 (Provisional MRLs, etc.) (PDF:481KB)の中に掲載されています。数値のない農薬は一律0.01ppmとなっています。
| trinity | 食品一般 | 12:53 | comments(0) | - | PAGE TOP
匍匐菌糸(ほふくきんし)
tsururan
rhyぞぷs
いちごやツルラン(写真上)は匍匐(ほふく)をします。
蔓が伸びて着地した部分に根をはり個体を作ります。
写真下のリゾープス(クモノスカビ)も匍匐をする性質を持っており、カビが獲得した性質が高等植物にも受け継がれていることがわかります。
| trinity | 細菌一般 | 08:36 | comments(0) | - | PAGE TOP
梅雨入り
ajisai
先週から梅雨入りしています。
微生物にとっては、活躍の時、私は今週は会議週間でブログがなかなかかけません。

食品の保存を考えるとき湿度は大きく影響をします。食品自体の湿度を水分活性(W)といって小数点で表します。水の水分活性は1.00です。一般的な細菌が発育する水分活性は0.91程度、細菌の中で最も低い水分活性で増殖できるのが黄色ブドウ球菌です(条件によって0.86〜0.88)で発育します。それ以下になると細菌は繁殖できず。カビ・酵母といった物しか発育しません。乾燥食品以外の食品はすべてカビ・酵母(真核細胞:Eukaryota)によって腐敗を起こします。
| trinity | - | 08:31 | comments(0) | - | PAGE TOP
細菌の展覧会(13)
penici
カビも染色してスライドグラスで挟んで顕微鏡観察するとなかなか見事な被写体になってくれます。
| trinity | 細菌一般 | 11:07 | comments(0) | - | PAGE TOP
細菌の展覧会(12)
pen
青カビの大変きれいなコロニーです。
ビロードの様な表面、色も付いて菌糸が数多く成長していることが伺えます。しかしうっかり放置すると、周辺の器具機械類がカビだらけになってしまいます。
明日はこの青カビ(Penicilliun sp.)を顕微鏡で観察してみましょう。
| trinity | 細菌一般 | 10:15 | comments(0) | - | PAGE TOP
講習会
本日は久しぶりの英語での衛生講習会です。
海外では2度衛生講習会を随分昔に行ったことがありますが。久しぶりです。どうなることか。
本日の新聞で、バイリンガルの人の脳は英語と日本語の切り替えスイッチがあることが発見されたと専門家の報告があったようです。私のスイッチはきっと錆びて動きません。
| trinity | 衛生管理 | 08:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
土壌細菌
spc
土壌細菌を標準寒天培地で測定した物です。食品工場に外部の土の中の細菌を持ち込むことを防がなければなりません。土壌には種種雑多な細菌が存在します。最も多いのはStreptomyces sp.(放線菌)です。畑の土の臭いは放線菌の臭いです。グラム陽性の好気性細菌です。本ブログでも我が家のタケノコが腐った写真を掲載しましたが、白っぽい菌糸を作る性質があります。
その他耐熱性の芽胞菌も数多く分離されますし、大腸菌群も検出されます。土壌持ち込み禁止が食品衛生の第一歩ではないかと感じています。
| trinity | 衛生管理 | 08:51 | comments(0) | - | PAGE TOP
海外研修生用の衛生講習会
English version
明後日、海外研修生向けに衛生講習会を行うことになりましたので、今日は午前中遺伝子スクリーニングと遺伝子の読み方の勉強会を行った後講習会用の英文資料を作りました。日本向けの食品を製造している海外の食品会社は、日本と同じような衛生管理を実施されていますが、海外でも自国での消費用の食品を作っているところは、かなり事情が異なります。
衛生法はあるが、査察がないので、衛生に投資するのは無意味だといった感じのところまであります。また食品も二極化しており、腐らない食品と、屋台で作った後すぐ食べてしまう食品に分かれています。また保存料に対する偏見は日本独自の物で、国際的に安全性が認められている保存料を使っておけば大丈夫といった感覚で食品製造を考えておられる国が多いように感じました。
少なくとも私が食品工場で指導した、台湾、韓国、タイ、中国といったところではまだまだ衛生レベルに差があることを感じてしまいます。
| trinity | 衛生管理 | 17:31 | comments(0) | - | PAGE TOP
アルコール値上げ対抗策
EtOH vs KB-SU
−:殺菌できた、+:殺菌できなかった

アルコールとアルコール製剤(アルコール58v/v%、乳酸、乳酸Na、グルコン酸、モノグリ等・pH4.3)の殺菌力を比較した物です。アルコールは75v/v%で使用を開始しますが食品を漬け込み殺菌などを行うと食品の水とアルコールが置き換わってアルコール濃度が低下します。洗面器などの容器に入れたアルコールは以外と蒸発しにくく一日で数%しか濃度が低下しませんが、スプレーなどを行うと急速にアルコール濃度が低下します。アルコールはなんと50%までしか腐敗細菌に効力を示しませんでした。アルコールが1/3減少したら殺菌ができなくなることを意味しています。
一方アルコール製剤(酸併用タイプ)は1/5まで希釈されてもまだ効力が残っています。また錆にくいようにキレート効果のあるグルコン酸が配合されているタイプもあります。アルコールは95度(15℃でのv/v%)で販売されますので37円/Lの値上げがあれば、消毒用エタノール75v/v%の値上げ幅は29円/L程度になると思いますが、アルコール製剤の場合59v/v%で23円/Kgですみます。さらには殺菌力も70〜75%のアルコール製剤(中性〜弱酸性タイプ)や消毒用アルコールよりも強い効果を持っています。
年間結構使用する物ですので、値上げの機会にアルコール濃度が60v/v%弱(w/w%では50w/w%弱)の消防法の危険物にも該当しない製剤に切り替えて、値上げ幅を狭めてもらってはいかがでしょうか。
| trinity | - | 08:35 | comments(0) | - | PAGE TOP
アルコール・アルコール製剤の殺菌力
H2Oethanol
図の中の水色の丸は水分子楕円形の緑色はエタノール分子、オレンジ色の丸は有機酸及び有機酸塩を示しています。アルコールの殺菌力は,凌紂Д┘織痢璽襪1モル:1モルの時は大きな長い分子団を作ってエタノール分子が表面に多く現れ細菌と接触し殺菌力を表します。この時の重量%を計算すると73%程度となり、アルコールが75%で使用されるのはこのためです。アルコールが水で薄まっていくと△里茲Δ砲覆蝓▲▲襯魁璽詈子が細菌と接触できなくなり殺菌力が低下します。またアルコール濃度を高くしてやるとエタノールの非極性部分がくっつきあいの状態となり、これも細菌とエタノールの接触面積が減少してしまいます。アルコールと酸を併用してやるとい両態となり、有機酸が余分な水に解離するために水分子をとってしまいますので、濃度が低くなっても水:エタノール=1:1の比率が多く残りますので殺菌力が維持されます。
また、アルコールが同濃度の時はpHが低いほど殺菌力が強くなります。こうしたアルコールの殺菌力の基礎を頭に入れた上で、アルコールの値上げにどう対応するかを考えてみましょう。
| trinity | 衛生管理 | 08:39 | comments(1) | - | PAGE TOP
エタノールが高騰しています。
ethanol
原油の高騰でガソリンに1〜2割エタノールを混ぜて車に使用するガスオールの需要が伸び、環境衛生の必需品エタノールが世界的に高騰しています。
日本ではアルコールの自由化が今年4月から始まっていますので、従来のような政府指導価格ではなくなりましたが、当面変性アルコールで1リットル37円程度の値上げが遅かれ早かれやってくるようです。
明日から、アルコールの殺菌力とアルコール製剤について考え、値上げに対向できる手段がないか考えてみましょう。
| trinity | 衛生管理 | 10:42 | comments(0) | - | PAGE TOP
制限酵素と遺伝子操作(2)
amylase1
amylase2クリックすると拡大します。
これは枯草菌(Bacillus subtilis)のα-amylaseを作る遺伝子です。インターネットから拝借してきました。本当は枯草菌の様な発育の旺盛な菌の遺伝子をほかの菌に組み替えても意味がないのですが・・・・・
それぞれ3コの塩基(コドン)がアミノ酸に対応しています。開始コドンと終了コドンは決まっていて、開始コドンはメチオニンに対応しています。酵素遺伝子本体を黄色の長い帯で現わしていますが、その前に開始コドンが少し離れてあります。この開始コドンと酵素遺伝子本体の間をリーダーペプチドと呼びます。酵素遺伝子本体は終了コドン(TGA)の部分で終ります。
リーダーペプチドは酵素の発現を押さえており、菌の身体からα-amylaseが菌体外に出てゆくときの先導役をします。アミラーゼアミノ酸の帯が糸とすると菌体を通るときの針の役目をします。そして菌体外に出た時点でアミラーゼと分離してアミラーゼが菌体外で働くようになります。糸と針が離れる位置はだいたい決まっており小さなアミノ酸の部分が切断点となっています。このアミラーゼの場合Ala.Ala.Serの部分が該当します。(後日追加:切断点と酵素遺伝子の相田はプレプロ蛋白と呼ばれ最終的にはここの部分も切断されますが酵素によっては切断のメカニズムが分っていません。)
こうしてだいたいのアミラーゼ遺伝子がわかるとその部分をお待ちかねの制限酵素で切断してやります。(後日追加:切断しなくてもPCR増幅ができます。)切った遺伝子片はPCRという遺伝子増幅器で増やしてやります。PCRは温度コントロールをするだけの簡単な機械で安価ですが、ポリメラーゼ連鎖反応を引き起こし、遺伝子を増幅させるノーベル賞技術を使ったものです。
その後簡単には、染色体外の非常に小さな円形遺伝子(プラスミッド)も制限酵素で切断してやりアミラーゼ遺伝子をプラスミッドに挿入してやるのです。この部分で本当は切ったりはったり削ったり、入った事を薬剤耐性遺伝子を一緒に組み込んで確認したり、といった作業が必要になるのですが、こうした作業はフレッシュな頭の柔らかい研究者に任せてしまいます。
こうしてできあがったプラスミッドを大腸菌の中に入れてやります。手っ取り早いのは大腸菌とプラスミッドを混ぜてやり電圧をかけ大腸菌に穴をあけるエレクトロポレーションといった物騒な手段で大腸菌にプラスミッドを挿入し、大腸菌を培養すると培養液の中にα-アミラーゼが出てくる事になります。こんな事を遺伝子工学の世界では行っているのです。
辛気くさい仕事ですね。おっと失礼。遺伝子工学で生計を立てている皆さん頑張っていいものを作ってくださいね。
| trinity | 遺伝子工学 | 13:43 | comments(0) | - | PAGE TOP
制限酵素と遺伝子操作(1)
今日一日終われば、週末です頑張りましょう。
今日は制限酵素について少しまとめてみたいと思います。
制限酵素とはバイ菌がウィルスに襲われたとき防御する為分泌するウィルスの遺伝子を切ってしまう酵素です。5月27日のブログで大腸菌がバクテリオファージに襲われている写真を掲載しましたが、バイ菌も気分が悪くて「今日は余分な情報はいらねぇ〜よ」というときは酵素でバクテリオファージの頭の中に入っている遺伝情報を制限酵素で切ってしまいます。
制限酵素は分泌する細菌の属名と種名の頭文字を使って命名されます。有名な物としてはEscherichia coli(大腸菌)が生産するEco RI(エコーアールアイと読みます)があります。
制限酵素は遺伝子のATGCといった塩基の決まった配列の部分を切断しますので、遺伝子操作には無くてはならない物となっており、多くの制限酵素と断片部位が確認されています。制限酵素一覧表参照。
たとえば唾液の中の酵素を遺伝子操作で大腸菌に作らせようとする場合を考えてみましょう。
本来であれば、αーアミラーゼ(澱粉を分解する酵素)を分離精製して、アミノ酸配列をアミノ酸アナライザーで解読して遺伝子配列に読み直しといった作業が発生してきますが先人たちのお仕事ですでにαーアミラーゼの遺伝子は解読されています。
明日は、α-アミラーゼの遺伝子と遺伝子組み換えについて簡単に解説してみたいと思います。
| trinity | 遺伝子工学 | 08:35 | comments(0) | - | PAGE TOP
除菌剤の選択(2)と使用方法
除菌剤と洗剤を配合した洗浄除菌剤には1Kgあたり500円程度の物から1500円までの物が販売されています。私たちはどういった洗浄除菌剤を選択すればよいのでしょうか。
私たちが洗浄する対象はバイオフィルムです。粘着物質の中に潜み協力しあっているバイ菌たちです。中には除菌剤の効きにくい耐熱性の芽胞菌も沢山存在します。
昨日のブログでの除菌剤効果から判断するとビグアナイド(PHMB:ポリヘキサメチレンバイガナジン塩酸塩)を含む除菌剤を選択する必要があります。
私たちが対象とする汚染はバイオフィルムです。昨日の試験では汚染を馬血清で代用しましたが、粘着物質の中にいる細菌の集団は強敵です。できればビグアナイドが10%程度入っている物がほしいところです。価格とビグアナイドの含量を比較して購入しましょう。衛生は食品の新鮮さや価格、おいしさと同じくらい重要です。価格だけで効果のでない洗浄除菌剤を使っても良い結果がでません。また除菌剤を推奨希釈倍率で希釈した後汚染源と15分程度接触させバイオフィルムの中に洗浄除菌剤をしみこませてこすり洗いすると効果が大きく出ます。

熱湯殺菌を行える部品や器具を熱湯殺菌する場合は、熱湯に3分以上漬け込む必要があります。ということは熱湯を噴射しても3分間の加熱が維持できませんので、中途半端に環境温度を上げ細菌の増殖を促してしまうことになります。もちろん熱湯殺菌は耐熱性芽胞菌には効果がありません。ご注意ください。
| trinity | 衛生管理 | 08:39 | comments(0) | - | PAGE TOP

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