腐敗クレームが報告されたときの簡易トラブルシューティングをご紹介します。
まず食品の腐敗した部分を2分割にし。一方を80℃で20分加熱し、もう一方はそのまま、標準寒天培地、デソキシコレート培地、ポテトデキストロース寒天(100ppmクロラムフェニコール添加)、BCP培地に塗りつけます。
加熱したサンプルから標準寒天培地に細菌の発育がみられるようでしたら、加熱前の加工工程をビグアナイド系の殺菌剤で除菌します。
加熱サンプルから細菌がでなかった場合は二次汚染です。
デソキシコレート培地に細菌が確認されたら要注意です。加熱後の工程を殺菌する必要があります。加熱後の製造ラインで商品が一番長く滞留する工程を真っ先に除菌します。製造中に除菌作業をする場合は有機酸併用型のアルコール製剤を噴霧または、タオルに浸しふき掃除をします。BCPの培地で発育した細菌のコロニー周辺が黄色の場合は腐敗臭はあまりでませんが、紫が濃くなっている場合は、腐敗クレーム商品から腐敗臭が発生します。
ポテトデキストロース培地にだけカビや酵母が発育する場合には、高濃度のアルコール製剤で真菌用の製品が有りますので、加熱後の加工工程を同様に除菌してやります。
こうした培地は少し作りだめしておき冷蔵庫に保管しておくと良いでしょう。
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