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食品のネバネバでまず思い出すのが納豆これはBacullus subtilis natto(納豆菌)の作るポリグルタミン酸だったかと思いますが、スライスハムや蒲鉾でもネバネバ(業界用語ではネトという)が発生することがあります。
これは食品の中に含まれるお砂糖を原料に、ハムの場合Leuconostoc mesenteroidesもしくは Lueconostoc dextranicum(ロイコノストック)というバイ菌がデキストランを作っているのです。蒲鉾の場合もお砂糖を原料にBacillus subtilisもしくはBacillus licheniformis(バシラスorバチルス)というバイ菌がレバンを作っているのです。
お砂糖はブドウ糖(G)と果糖(F)が連なったF-Gといった構造をしていますが
デキストランの場合はF-G-G-G-G-G-Gといった感じでブドウ糖がつながって水飴状になったものレバンの場合はF-F-F-F-F-F-F-Gといった感じで果糖が連なったものです。
ロイコノストックは乳酸菌の一種で芽胞は作りませんので製造時に加熱した後の二次汚染が原因です。バチルスは芽胞を作るのでどこからネトが出ているかを観察します。表面だけであれば二次汚染、内部にもでていれば加熱前の製造工程で混入し耐熱性芽胞が加熱でも死なずに生き残ったことがわかります。