食品ネット分析室 

食の安全の為、本当に健康に良くないもの?本当に危険なものを考えてみましょう。
添加物だけでなく、環境衛生や分析手法などの画像もアップしています。
 
日本の食文化と添加物
私は何年かにわたって、アジアや米国の食文化を経験する事ができました。
そして感じるのが、日本の食文化は国際的には、他国と異なる食文化があるように思っています。それは食品添加物についてもそうです。日本には日持ち向上剤という添加物の分野がありますが、他国にはありません。それは効果があり安価な保存料を使用せず、コストが高く効果も保存料に比較して十分ではない日持ち向上剤をなぜ使わなければならないのか?これが世界での一般的な考え方だと思っています。また日本人は天然物が大好きです。
化学的合成品は危険、天然物は安心といった考え方が日本人には根強くありますが、天然添加物は現在既存添加物リストの第5版を作成中で、盛んに安全性試験が行なわれている段階です。天然添加物の中で安全性が確認されたものが、添加物公定書の第8版となって出版予定です。
しかしここで厚生労働省の悪い習慣が出てしまいました。自分たちで安全性を担保したくないので食品安全委員会に投げてしまったのです。投げられた食品安全委員会も沢山の添加物の安全性を担保できるのか、安全性試験が急性、亜急性毒性、変異源性程度で十分なのか困ってしまっています。
はたして食品添加物公定書の第8版が出版されるのはいつになるのでしょうか?
| trinity | 食品添加物 | 11:13 | comments(0) | - | PAGE TOP
健康食品と薬事法
健康食品では効能効果を表示することができません。それは薬事法に抵触するからです。本来効能効果を標榜できるのは医薬品のみ。そこで健康食品では何々に効果があるというAという成分を含んでいますと言った、薬事法に抵触するぎりぎりの宣伝をします。これが裏目に出て、薬効が全くないのに販売されている健康食品が紛れ込み、中には毒性を示す物まで出てきます。そこで日本健康・栄養食品協会では、効能効果が認められている成分を適正量含む食品にお墨付きを与えて管理できるようにしています。
でも健康食品のTVコマーシャルで私は〜を飲んで元気になりましたといった方々が沢山出てくるのには、プラシボーも含まれているのでしょうか?もともとこうした比較が十分できていないので不明です。
| trinity | 食品一般 | 08:38 | comments(0) | - | PAGE TOP
冷凍すりみ
冷凍すりみって聞かれたこと有ります?
そうです蒲鉾や揚げ物、竹輪といった水産練り製品の材料となる魚のすり身の塩溶性タンパクを水さらしで除いた塩溶性タンパクを脱水して冷凍にした物です。
最近色々なすり身を使った練り製品を食べる機会がありました。冷凍すり身の代表的な魚はスケトウダラ、スケトウダラにも洋上で漁獲後すぐに処理された物と、陸上物といって北転船が漁獲した物を陸上工場で処理する物とがあります。漁場はベーリング海、日本海。New Zealandでは南ダラやホキといった魚が使用されます。最近では陸上すり身の品質があまり良くないのでさらに安価なホッケなども冷凍すり身にされているようです。タイ国ではイトヨリのすり身などがあります。その他の魚はほとんど地場で漁獲された、グチやエソ、タイなどが使われることがあります。水産練り製品も一時は100万トンの年間消費量がありましたが、最近では60万トン程度と聞いています。食の洋風化もありますが、冷凍すり身はさらし工程のため魚の味が逃げているようにも感じています。さらし工程は練り製品のあの弾力を出すために必要ですが、魚自体の味を失っているのではないでしょうか、練り製品を作るときに調味するものと割り切れば良いのでしょうが、画一的な味になってしまい、蒲鉾屋さんも特徴的な味がだせないのも消費が減少した一員かもしれません。地場のグチやタイを使った練り製品は非常においしい物でした。
| trinity | 食品一般 | 08:33 | comments(0) | - | PAGE TOP
プロバイオティクス(2)
ヨーグルトや納豆などの食品として善玉菌を摂取したり、腸内に存在する善玉菌の比率を増加させる食物繊維などを食品として摂取する場合にその摂取する善玉菌や善玉菌の発酵物や食品とともに摂取される食物繊維などは食品として扱われます。ところが、目的がことなり同じ乳酸菌発酵物でも目的が抗生物質やバクテリオシンを生産させ、それを食品に添加して日持ち向上や保存性の向上を行なった場合、たとえ添加したものが食品であろうとも、一般食品添加物や既存添加物リストに掲載されていないものを、添加物的な目的に使用した場合食品衛生法違反になります。例えば体内に沢山存在する酵素でも、添加物リストに掲載されていない酵素を使用して製造した食品は衛生法違反となります。酵素はタンパク質で体内ではアミノ酸に分解されアミノ酸のモノマーかダイマーとして吸収されてしまうものですが、それでも既存添加物リストに載っていないものは使用できません。
プロバイオティクスの本来の目的を誤った解釈をし、添加物的に使用することは衛生法違反です。
| trinity | 細菌一般 | 13:19 | comments(0) | - | PAGE TOP
プロバイオティクス(1)
食品に違法に使われている抗生物質というテーマについて沢山のご意見をいただいております。
ことの発端はプロバイオティクスの解釈の間違いから始まっているのではないでしょうか?
昔読んだ光岡先生の本に、新生児の腸内は無菌で、母乳を飲むことでまずビフィズス菌が主な腸内菌相となり、次第にクロストリディアが増加してゆく。クロストリディアは加齢とともにその比率が増加してゆく悪玉菌で、ビフィズス菌は善玉菌で腸内の環境を整え、免疫力の増強などに役立っているといった内容が掲載されていたことを思い出します。
本来プロバイオティクスとは、こうした善玉菌を積極的に摂取することが健康に寄与できるのではないかという観点から10年程度前から特に活発に研究が行われていたように思います。
| trinity | 細菌一般 | 08:29 | comments(0) | - | PAGE TOP
芽胞の発芽
germination
芽胞が発芽している写真を見つけました。芽胞の発芽促進にはアラニンなどが効果があります。逆に発芽抑制する物質はなかなか見つからず、現在のところビグアナイド系の殺菌剤に発芽抑制効果が見つかっています。

アラニンが発芽を促進させることは常識となっていますのでアラニンを利用して加熱前に先に発芽させて加熱したら保存効果伸びないかテストしましたがうまくいきませんでした。発芽促進はしても、芽胞の状況の違いにより発芽時間が異なることが容易に推測されます。
| trinity | 細菌一般 | 08:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
blogサイズ
びぃぶろぐのサイズが残り少なくなってきましたので、増設をお願いしたのですが10Mまでで増設ができないようです。そこでわたしのHPに画像を転送する作業を始めているのですが、大変ややこしく少しアルツがかっている私の頭の中が混乱して遅々として作業が進みません。昔の画像から移しておりますので、新しい画像は残すようにしようと思っています。
| trinity | - | 12:32 | comments(0) | - | PAGE TOP
日本のBSE
日本はBSEの全頭検査を行なっています。2歳以下の牛の検査は感度が低く不可能なのが現実ですが、さて日本のBSEは米国の2例?に対してどの程度なのでしょうか。
bsejapan
日本の牛肉の方が、特定危険部位を取り忘れたら危険って事ではありませんか?
| trinity | 食品一般 | 17:07 | comments(0) | - | PAGE TOP
ジャンク遺伝子
生命に仕組まれた遺伝子のいたずらを読んでいます。
遺伝子にはエキソンとイントロンという遺伝子の有用部分と不要な部分があることはご存じの方も多いと思います。必要なエキソンは全遺伝子のわずか2%でジャンク部分の4割は、ウィルスの遺伝子の名残りなんだそうです。
LINEと呼ばれるウィルスのコピーが85万コピー、SINEと呼ばれるウィルスのコピーは150万コピーもあり私たち遺伝子の三分の一はウィルスの名残りなんだそうです。
なんだか身体がかゆくなってきそうなはなしですね。
| trinity | 遺伝子工学 | 16:00 | comments(0) | - | PAGE TOP
戻し交配
遺伝子組み換えを通常の掛け合わせで行なう方法があります。
それはある特殊な形質を持った種Aの特殊形質を品質の良い形質を持った種Bに写してやりたいときどうするか?
遺伝子組み換えですと、その特殊形質に相当する遺伝子を取り出して核外遺伝子(プラスミッド)にしてAgrobacterを使って感染させると特殊形質が簡単に植物から植物に組み替えで一代で終了してしまいます。

ところが自然交雑で行なうためには、A種とB種を交配させできたF1に品質の良いB種を何代かかけ戻し(戻し交配という)してやると子孫の中にAの特殊形質を維持しながら次第にBの品質を獲得するものができてきます。核の遺伝子が繰り返しBと交配するために限りなくBに近くなります。そして最後に母親をB種にして掛け合わせを行なうと、細胞質は母親から遺伝しますのでBの品質に近いものができあがります。さらにAの特殊形質は最後の掛け合わせでヘテロになっていますので、自植を繰り返して子どもが全てAの特殊形質を持っているホモの子孫を何代か植えついでBの特殊形質をAに入れることが可能となります。

こうした交雑をおこなうのに植物ですと年に2回栽培できたとしても10年近い時間が必要です。そして結果的には余分なAの遺伝子を含む特殊形質がBに移ったことになります。遺伝的に見ると遺伝子組み換えの方が、必要な遺伝子だけを組み込むので安全とも考えられますが、遺伝子組み換えへの消費者の偏見は根強いものがあります。
| trinity | 遺伝子工学 | 14:59 | comments(0) | - | PAGE TOP
食品に違法に使われている抗生物質が論議を呼んでいます。
食品に違法に使われている抗生物質が論議を呼んでいます。食品添加物の保存料に指定されている成分は表示なしに使用することは食品衛生法違反になります。それが故意であろうとなかろうと。
どうも添加物業界の方々それぞれの個人的な意見があるようにも感じますが、胸を張って表示できる健康に優しい添加物を期待したいものです。
| trinity | 食品添加物 | 21:58 | comments(0) | - | PAGE TOP
プールの殺菌剤
今年の夏はプールでの事故が多い年でした。使用禁止になったプールも数多くありました。
日本ではプールの殺菌剤は次亜塩素酸ナトリウムが使用されています。プール独特の塩素臭、プールが汚れてくると殺菌力が減少してしまいますので、濃度を測定し追加添加しているところをよく見ますが、濃度が適正でもタンパク質などで汚染されたプールでは全く効果がありません。
欧米ではポリヘキサメチレンバイガナジン塩酸塩が使用されています。こちらは臭いが有りませんのですこぶる快適です。プールの細菌数て保健所で調べているのでしょうか?それとも管轄外なのでしょうか?私は日本のプールは細菌だらけだと思っています。
| trinity | 衛生管理 | 10:50 | comments(0) | - | PAGE TOP
パラベンは本当に危険?
私のブログのコマーシャルに表題の記事が掲載されていました。
ファン○ルさんがパラベン無添加といったCMをやられているのを見かけますが、化粧品会社全体ではパラベンは安全であり、パラベン無添加によって起こる事故の方が怖いといった説が一般的なようです。
| trinity | 食品添加物 | 13:14 | comments(0) | - | PAGE TOP
生命に仕組まれた遺伝子のいたずら。
生命に仕組まれた遺伝子のいたずら
生命に仕組まれた遺伝子のいたずら
東京大学のおもしろ教授の本を購入しようと思っています。
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| trinity | 遺伝子工学 | 13:14 | - | - | PAGE TOP
味の素が骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に効果有り
msg
先日の日経新聞にグルタミン酸ナトリウムが骨粗鬆症に効果があるとの報道がありました。つい味の素と呼んでしまいましたAjinomotoさんごめんなさい。タケダ薬品さんからはハイミーだったでしょうか?
私が子どもの時の食卓には味の素があり、漬物にお醤油と味の素をかけて食べていました。味の素には時代とともに色々な消費者の反応がありました。
味の素を食べると頭が良くなる?ある時は食品添加物の代名詞に。消費者の化学品といったイメージを払拭するためにトウモロコシから味の素といったCMも登場しました。そしてタケダさんと味の素さんから役員が沢山でおられる食品添加物協会が食品添加物の全面表示(使った添加物は全て表示をするのが本来の目標)を実施する際に、味の素は姿を消しました。グルタミン酸ナトリウムは調味料(アミノ酸等)と表示を変えて姿を消していましたが、今回の女性の味方ともなる骨粗鬆症予防に効果があるとなると話が変わってきます。またまた食品の添加物表示に物質名として姿を現わすのか、それとも健康食品としてまた食卓を飾るのか。同じ化学品に対して消費者の反応が時代とともに変って行くのはとても面白い反応です。
| trinity | 食品添加物 | 14:28 | comments(0) | - | PAGE TOP
マーガリン
日本ではJAS規格により、「マーガリン類」の中で油脂含有率が80%を超えるものがマーガリン、80%未満がファットスプレッドと分類されている。
マーガリンは植物性油脂を化学反応で水素添加して、常温で固体になるように化学反応により調整された物です。
化学反応で作られた物がすべて化学的合成品や指定添加物扱いになると、こまりますのでなぜか食品となっている物質です。
| trinity | 食品一般 | 08:40 | comments(0) | - | PAGE TOP
最後のカナブン?
kanabun
9月に入りめっきり涼しくなったせいか、餌台への昆虫の集まりが徐々に減ってきました。昨日はカナブン一匹だけになってしまいました。今年最後のカナブンでしょうか。
1年の季節の移り変わりが早くもうボンジョレヌーボーの予約が始まっています。この間も予約をしていたように思ったのですがもう1年たってしまったのですね。
| trinity | 昆虫 | 12:19 | comments(0) | - | PAGE TOP
大好きな食品添加物
sweetner
いまやダイエットで飛ぶように売れている低カロリー甘味料の成分表示です。還元麦芽糖水飴は食品として扱われているマルチトールとも呼ばれる成分です。カロリーは砂糖の半分還元水飴の中では癖のない砂糖に近い味をしています。水溶性食物繊維はおそらくポリデキストロースの事だと思います。ポリデキストロースはブドウ糖とソルビトールとクエン酸を重合反応して作られた高分子で難消化性です。ポリデキストロースも食品扱いとなっています。そして発ガン性の疑いがあったサッカリン。米国では発ガン性の疑いなしと結論づけられたようです。ここに登場した成分は米国ではすべて食品添加物です。ところが日本では添加物に該当しているのはサッカリンだけ。日本って不思議な国ですね。
| trinity | 食品添加物 | 10:57 | comments(0) | - | PAGE TOP
蒲鉾ほうかい
protease
写真は分析室のT.T.さん提供

プロテアーゼ(蛋白分解酵素)によって蒲鉾がとけています。
通常はプラテアーゼ活性の強いBacillus cereusによるものがほとんどですが、この事例では体熱性細菌が分離されず、デゾキシコレートに沢山の細菌が生えてきました。二次汚染細菌にもプロテアーゼ活性が強い細菌がいるようです。
| trinity | 腐敗 | 10:05 | comments(0) | - | PAGE TOP

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