私は何年かにわたって、アジアや米国の食文化を経験する事ができました。
そして感じるのが、日本の食文化は国際的には、他国と異なる食文化があるように思っています。それは食品添加物についてもそうです。日本には日持ち向上剤という添加物の分野がありますが、他国にはありません。それは効果があり安価な保存料を使用せず、コストが高く効果も保存料に比較して十分ではない日持ち向上剤をなぜ使わなければならないのか?これが世界での一般的な考え方だと思っています。また日本人は天然物が大好きです。
化学的合成品は危険、天然物は安心といった考え方が日本人には根強くありますが、天然添加物は現在既存添加物リストの第5版を作成中で、盛んに安全性試験が行なわれている段階です。天然添加物の中で安全性が確認されたものが、添加物公定書の第8版となって出版予定です。
しかしここで厚生労働省の悪い習慣が出てしまいました。自分たちで安全性を担保したくないので食品安全委員会に投げてしまったのです。投げられた食品安全委員会も沢山の添加物の安全性を担保できるのか、安全性試験が急性、亜急性毒性、変異源性程度で十分なのか困ってしまっています。
はたして食品添加物公定書の第8版が出版されるのはいつになるのでしょうか?
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