食品ネット分析室 

食の安全の為、本当に健康に良くないもの?本当に危険なものを考えてみましょう。
添加物だけでなく、環境衛生や分析手法などの画像もアップしています。
 
添加物の表示は一部分
食品添加物は一般に製剤として使用されます。
製剤にはその製剤の抗力の中心になっている主剤と主剤の効果を高める副剤とが有ります。副剤は主剤の50%以下で製剤中で20%以下で有れば食品に表示する必要が有りません。現在の食品の表示は用途名併記や一括名表示などでいかにも消費者にわかりやすくなっているように見えますが表示されていない添加物が含まれていることも認識しておかなければなりません。
たとえばコンビニなどでは、食中毒が心配ですので、単純に保存料を抜くだけではなく、おにぎりなどをみるとグリシンといったアミノ酸が含まれています。グリシンは日持ち向上剤の主剤です。しかしグリシンだけでは効果が十分でないケースが多くグリシンの半量ほど有機酸を加えてpHを調整して併用効果をねらいます。しかし有機酸がグリシンの半量でしかも製剤の20%以下で有れば表示はグリシンだけですんでしまいます。グリシンと保存料の安全性はどちらが安全なのか、現状では保存料の方が安全性データーがしっかりしています。私個人的には、グリシンといった表示を見るよりも保存料(白子分解物)が好きです。白子分解物はアルギニンのポリマーで小腸のトリプシンとキモトリプシンで分解され、アルギニンの二量体もしくは三量体として吸収されてアルギニンと同一の栄養成分に変化します。
保存料(ポリリジン)は小腸で分解されないと聞いていますので、大腸の腸内細菌相をかき乱す恐れがあります。ということで、私はコンビニでグリシンが入っているおにぎりよりも、保存料が入っているおにぎり(ほとんど無くなりましたが)が好きです。
| trinity | 食品添加物 | 12:16 | comments(3) | - | PAGE TOP

コメント
いつも拝見させていただいております。
長年食品開発に携わっておりますが、「副剤は主剤の50%以下で製剤中で20%以下で有れば食品に表示する必要が有りません。」ということを恥ずかしながら知りませんでした。食品メーカーがずるをして表示しないのは別にして、法的には「加工助剤」「キャリーオーバー」「栄養強化目的」以外の場合は製剤中の量に関わらず表示しなければならないと認識しておりました。この50%や20%という数字は、法的には何に記載されているのでしょうか?是非教えていただきたくよろしくお願い申し上げます。
| marukim | 2006/11/01 12:00 PM |

私はかなり古い書物しか手持ちがありませんが、「食品添加物表示の実務」第四章 別刷り(S63年)に記載が有ります。主剤の50%、全体の20%は一般論で甘味料、保存料、糊料、酸化防止剤、調味料、日持ち向上剤、アルコール製剤に適用されます。
着色料、酸味料などは別途制限が有ります。
新しい表示の実務書のそれぞれ該当する製剤の副剤の定義の部分に掲載されていると思います。私は、現在の表示方法に改訂される際の作業に出席していましたので、こんな古い書物しか手元に有りません。
| trinity | 2006/11/06 8:39 AM |

ありがとうございます。一度、新しい表示の実務書で調べてみます。
| marukim | 2006/11/07 4:16 PM |

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