−:殺菌できた、+:殺菌できなかった
アルコールとアルコール製剤(アルコール58v/v%、乳酸、乳酸Na、グルコン酸、モノグリ等・pH4.3)の殺菌力を比較した物です。アルコールは75v/v%で使用を開始しますが食品を漬け込み殺菌などを行うと食品の水とアルコールが置き換わってアルコール濃度が低下します。洗面器などの容器に入れたアルコールは以外と蒸発しにくく一日で数%しか濃度が低下しませんが、スプレーなどを行うと急速にアルコール濃度が低下します。アルコールはなんと50%までしか腐敗細菌に効力を示しませんでした。アルコールが1/3減少したら殺菌ができなくなることを意味しています。
一方アルコール製剤(酸併用タイプ)は1/5まで希釈されてもまだ効力が残っています。また錆にくいようにキレート効果のあるグルコン酸が配合されているタイプもあります。アルコールは95度(15℃でのv/v%)で販売されますので37円/Lの値上げがあれば、消毒用エタノール75v/v%の値上げ幅は29円/L程度になると思いますが、アルコール製剤の場合59v/v%で23円/Kgですみます。さらには殺菌力も70〜75%のアルコール製剤(中性〜弱酸性タイプ)や消毒用アルコールよりも強い効果を持っています。
年間結構使用する物ですので、値上げの機会にアルコール濃度が60v/v%弱(w/w%では50w/w%弱)の消防法の危険物にも該当しない製剤に切り替えて、値上げ幅を狭めてもらってはいかがでしょうか。