食品ネット分析室 

食の安全の為、本当に健康に良くないもの?本当に危険なものを考えてみましょう。
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石豆の原因
ishimame
小豆を栽培している農家の方が時々困るのが石豆の発生です。小豆の種皮は水を通過させません、種孔と呼ばれるへその端にある盛り上がりのセンターにある小さな穴からだけ水を吸収します。小豆があったら水につけて実験してみてください。小豆の一カ所からだけ水が入りふやけていくのが観察できます。ところがこの穴が詰まったものが収穫されることがあります。なぜそんな小豆ができるかには、一斉に種をまいて一斉に発芽して天災に遭ったら全滅してしまうので、石豆ができて水を吸わないので発芽せず長い時間たった後に発芽して子孫を残すためともいわれてきました。ところが実験室で小豆の水分と石豆の関係を試験してみました。すると水分含量が10%より乾燥したものが石豆になっていることがわかりました。この実験は少し工夫が必要です。まず水につける前の小豆の重量をはかり試験管に一粒ずつ投入して水を入れます。石豆は水を吸収できませんので小豆の形のまま残ります。それ以外の小豆は水を吸って重く大きくなります。大きくなった豆も再度重量をはかります。その後すべての小豆を120℃に長時間放置して完全に水分を飛ばして固形分の重量を量ります。そして水を吸う前の重量と水を吸った後の重量、乾燥後の重量から計算して水分を求めます。こうして水を吸う前の水分と石豆の関係をプロットしたのが上の表です。○が石豆で◆が正常粒です。
小豆は茎の下から開花して自家受粉し下からサヤが実っていきます。つまり下のサヤに入っている小豆は早く実り、秋の乾燥した環境に長時間さらされる場合に水分が低下して石豆になっていたのです。秋の乾燥が強い年には早めに収穫して収穫後の最終乾燥を調製する必要があります。
丹波大納言のような手摘みしている貴重な小豆は、乾燥の度合いをみて早めに収穫してやると石豆の防止ができるはずです。また石豆も脱穀機で長時間脱穀作業をやってやると解除できることもわかりました。
| trinity | 食品一般 | 11:25 | - | - | PAGE TOP

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