チッソ・リンサン・カリウ〜ム〜
皆さんご存じの野菜の三大栄養素ですが、有機農法や通常の農法に限らず、窒素は有機体窒素で供給されその後生分解を受けアンモニア態窒素になり、さらに微生物により好気的に分解され硝酸態へと変わっていきます。
亜硝酸ははむ・ソーセージやめんたいこで使用される発色剤ですが、本ブログで紹介しましたように野菜に大量に含まれており、それは加工食品の含量よりも高い値を示します。
野菜の栽培に欠かすことのできない三大栄養素の一つチッソが硝酸態窒素として土の中にありますので、それを栄養にして栽培される野菜には当然移行します。硝酸は唾液等で亜硝酸に分解され体内でも循環排泄されます。
亜硝酸は3ヶ月未満の幼児に大量に取らせるとメトヘモグロビン血症を引き起こします。すなわちヘモグロビンが酸素を運べなくなりチアノーゼに陥る病気です。米国では離乳食が早いのでBlue Babyとして幼児がチアノーゼを引き起こし血の気が引いてブルーに見える状況を発症することがあります。
加工食品と野菜の亜硝酸については県立広島女子大の下記の発表があります。
唾液及び尿中の硝酸塩及び亜硝酸塩に対する硝酸塩含量の異なる食事の影響
県立広島女子大学 石永 正隆
鈴峯女子短期大学 村田美穂子
成人女性に硝酸塩含量の異なる野菜中心食と加工食品中心食を各1日(3食)提供し,唾液及び尿中の硝酸塩及び亜硝酸塩量への影響を調べた.
食事試料の硝酸塩含量は野菜中心食260.9mg, 加工食品中心食18.1mgであった.また,亜硝酸塩の含有量は野菜中心食も加工食品中心食も1.51mgであった.
唾液中の硝酸塩及び亜硝酸塩量は,野菜中心食のほうが加工食品中心食より,それぞれ3倍高い濃度を保った.
尿中の硝酸塩の一日排泄量は,野菜中心食では硝酸塩の摂取量の68%だったが,加工食品中心食では摂取量の248%で,排泄量が摂取量を大きく上回った。
尿中の亜硝酸量0.10mg以下とかなり微量であった。
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