今週のトピックスはなんと言っても米国産の牛肉が全頭検査なしで年内にも輸入が再開されるという新聞記事。
狂牛病・牛海綿状脳症(BSE)はプリオンと呼ばれるタンパク質が牛の脳や脊髄などに蓄積されて発症する物です。人にも感染しクロイツフェルトヤコブ病を起こします。
牛がBSEにかかっているかどうかはELISA法という抗原抗体反応を使ってプリオンを測定しますが、実は若い牛は十分なプリオンが蓄積されていないので検査してもすべて陰性。全頭検査ははじめから若い牛には無意味だったのです。
狂牛病は生後平均60ヶ月の牛で発症し、症状が現れます。正常に立っていられない牛の映像はTVで何度も写され衝撃的でした。症状が現れれば検査しなくてもわかります。ELISA法による全頭検査は症状が現れていない牛の発病前6ヶ月の牛だけ陽性になります。
つまり狂牛病の牛が日本より少ない米国の若牛は、全頭検査しなくても日本の牛より狂牛病にかかっている可能性が低いことは専門家のあいだではとっくにわかっていたのです。
でもこれで、安くておいしい牛丼が食べられますね。
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